LP/ Marcia Lopes (2004) |
弱いんだよな、こういうジャッケットに、サンパウロの宝石 Marcia Lopesです。
インナースリーブにカエターノ・ヴェローゾが「私が知る中で、最も美しい歌声を 持つ1人」と絶賛しています。が、私はカエターノ・ヴェローゾを聴いたことがありません。(^^;
例のごとく冷蔵庫から缶ビールを取り出して聴いてみます。
1.minha nossa senhora
2.artigo de luxo
3.imitação
4.festa imodesta
5.mulher vou dizer quanto eu te amo
6.don’t let me be lonely tonight
7.everytime we say goodbye
8.sometimes I’m happy
9.undecided
10.abandono
11.resposta ao tempo
12.violoão
透明な空間にふぁーと憂いを帯びた澄んだ声が拡がります。ジャケットのイメージのままと言った方がわかりやすいかな。一曲一曲を丁寧に歌っているのがよくわかります。
ブラジル音楽に聞き慣れていない私としては、ジャズ・ボーカルといった先入観で聴くと戸惑います。
いわゆる、『心をとらえて離さない』といった求心力のある音楽ではないと思いますが、都会的な、洗練されたやさしい音楽です。
特に6曲目が流れ出すと、はっとして聞きこんでしまいました。ジェームス・テイラーの70年代のヒット曲「don’t let me be lonely tonight」 さすがですね。
10曲目の極限まで音数を少なくした伴奏に静かに歌う 「abandono」 から様々な楽器が深い陰影をつくる 「resposta ao tempo」 に続く2曲はこのアルバムのなかでも最もいいところでしょう。
聞き終えた時には、思わず 「おやすみなさい。」 と口にでるほど、優しい気持ちになれます。