「制震」を附加する |
「建築基準法」では在来木造2階建て以下の住宅には構造計算は義務づけられておらず、申請には壁量規定が使われているのが通常です。しかし、私どもは早くから木造2階建てを含むすべての物件に基礎、駆体とも構造計算を実施してきました。こと構造に関しては、数値化された結果をそのまま設計に反映し、図面化された「耐震構造」をお客様に理解していただくのをポリシーとしています。また、地震対策として「耐震構造」に「制震」という新しい考え方を付加した工法も提案しています。
「制震」を簡単に言えば、「地震のもつ加速度より大きな衝撃力をもって、地震をうける」のではなく「地震のエネルギーの一部を受け流すことによって、大きな衝撃度を受けないで、建物を壊さない」という考え方です。 注:加速度とは、単位時間当たりの速度の変化率
私どもが採用する制震工法は制震ダンパー(GVA工法)を使用し、その独自の衝撃吸収力で揺れを低減させる、建物が受ける地震のエネルギーを減衰させる という方法です。
理想的なバランスで配置出来た場合、おおよそ大地震の際受ける衝撃力では80%程度に、建物の揺れの程度は50%程度に軽減することが可能です。既に上棟を迎えた現場もあります。11月から着工するこの現場にも「制震工法」を提案しました。
コストと効果のバランスがとれた「新しい提案」だと私は思います。
今後、「制震」を附加した工法の採用数は、全国的にもかなりの件数になると予想されます。 要注目の工法ですね。