Sera Una Noche(1999)/ Sera Una Noche

1 Malena
2 Soledad
3 Quedemonos Aqui
4 Vals En Mi
5 Como Dos Extranos
6 Noblado
7 Malena
8 Zamba De La Viuda
9 Quejas De Bandoneon
10 Tanguito Del 2000
11 Andrea En La Boca
12 a)Tristezas Por Un And b)Fuimos
13 Volver
Sera una Nocheというのはアルゼンチンの若手バンドグループ。６人編成からなる。
バンドネオン、ギター、チェロ、パーカッションが基本となり、それに持ち替えの楽器、ボーカルが加わる。ＨＭＶのレビューには「タンゴの新しい解釈とでも言うべき美しい旋律が詰まったアルバムです。」とあり、「古いタンゴの曲を演奏している。」とあるが、かなり前衛的。
どちらかというと現代音楽を聴いているのに近い。
レーベルはMA Recordings　アルゼンチン郊外の修道院で、96kHzの高サンプリングレートでデジタル録音、ワンポイント録音されています。

わたしは亡くなられたオーディオ評論家の浅沼予史宏氏がレファレンスとされていたことからこのアルバムを知りました。
オーディオマニアにとっては珍しくも無いことかもしれないが、初めてこのアルバムを聴いたときにはあまりの音の良さに驚いた。唸ったというのが正直なところです。
音、そのものの良さもさることながら、CDで非常に音場が拡がる、立体的に聞こえるということになにより驚きました。なにか録音のことばかり書きましたが、一枚のアルバム、音楽として聴いてもすばらしいものがあります。

プリミティブな手拍子にタンゴのリズムが重なっていくオープニングから引き込まれます。
特に「 Noblado」　でのバンドネオンによる旋律が徐々にクレッシェンドしていく様は、ラベルの「ボレロ」の旋律のリフレインに恍惚となる様に通じるものがあります。
怖いもの知らずの若い才能のすばらしさを実感出来るアルバムです。