京唐紙のあるくらし part1 |

11年ぶりに訪れた「唐長さん」は随分と様変わりしていました。工房の一画は、アートパネルやランプシェード、ポストカードや便箋、封筒、名刺など、色とりどりの京唐紙のしつらえを楽しめるお店に模様替えされていました。
家から和室が無くなりつつある今日、唐紙を知る機会は少ないかと思います。こういった普段使いの小物から唐紙の魅力を知る方も多いのでしょう。
そして、いつか、襖や壁に唐長さんの「京唐紙」を貼ることができたら、どんなに素敵なことか。
刷り師の想いが刷り込まれた唐紙だからこそ、その息づかい、特別な空気感を感じることができます。
私が唐紙に興味があるのは、その文様の持つ意味です。
文様にはそれぞれ意味や物語があると聞きます。例えば、雲は雨を呼ぶことから実りと豊穣を表す。シダは葉裏に胞子がたくさんあること、その繁殖力の強さから子孫繁栄や商売繁盛に繋がるなど。
文様には意味がある。
様々な想いを込めて親から子に送るのは、キリムと同じですね。