2020年 11月 01日
名栗(なぐり) |
木材の表面に、わざと道具の痕跡を残し、それを意匠的な味わいとする伝統的な技法があります。「名栗(なぐり)」と言います。「名栗(なぐり)」は、木材に釿(ちょうな)の削り跡を施した技法で、古くから門扉や腰板などに施されてきました。材には、光沢のある木目の美しい栗材が使われましたが、現在では、様々な種類の木材が使用されています。名栗技法が生み出された当初は、あくまでも木材の下処理としたものでした。丸太の表皮や白太など余分な部分を削った加工でしかありませんでした。この加工を意匠として採り入れたのは、千利休と言われています。削り痕の面白さ、美しい木目を際立たせることで、素材そのものの魅力を表舞台に引き出した千利休の眼は、さすがです。
実はこの「名栗(なぐり)」の技法、KTV五条展示場 でもご見学いただけます。階段踊り場横のスキップホールには、名栗が施されたヨーロピアンオークの床材を貼りました。素材感とか、時間と共に移ろいゆく表情とか、奥行き…そんなものを感じ取っていただければと思っています。

実はこの「名栗(なぐり)」の技法、KTV五条展示場 でもご見学いただけます。階段踊り場横のスキップホールには、名栗が施されたヨーロピアンオークの床材を貼りました。素材感とか、時間と共に移ろいゆく表情とか、奥行き…そんなものを感じ取っていただければと思っています。
by papa4kid
| 2020-11-01 17:13
| 家について
|
Comments(0)