若冲と江戸絵画展 |
ブームを裏付けるように平日でも人が多かった。
出展数も多くかなり目移りしてします。しかも一部の作品は期間によって陳列替えしているので、全部見ようと思えば、もう一度行かないと見られない。(^^;
一番おもしろかったのは、「BRUTUS」の表紙にもなった伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」

六曲一双の右隻です。まだ左隻があります。
1センチ四方の升目に彩色がしてあって、しかもモザイクタイルの様に単色ではないです。升目を縁取り、一升目に二色以上の絵の具を使って、塗る範囲を変えることで微妙な奥行きを出しています。気が遠くなるような作業をしているのですね。
ミュージアムショップで買った「BRUTUS・若冲を見たか?」を帰って読んだら、伊藤若冲の絵は仏教信仰に基づいて描かれたと書かれています。確かにそのような動機でも無ければあのような手の込んだものは書けないと思いました。画面の隅々まで多種多様な動植物で埋め尽くされているのも、若冲が「生きとし生けるものはすべて仏性を持っている。」という世界観を持っていたからでしょう。軸にしても若冲のデコラティブで鮮やかな色遣いのものにおもしろいものが多く見られました。それにしても、このおもしろさは私でもわかるのですが、プライス氏がメルセデスベンツ300SLガルウィングを買わずに買った、コレクションのきっかけになったという「葡萄図」 私なら300SLガルウィングを買ったと思います。(^^;
このあたりが凡人との違いでしょうか。
お昼はすこし足を伸ばして細見美術館の地下にある「café cube」で。
実はこの建物ももう一度見ておきたかったのです。