見学して思ったこと |
今日見学した建物には、以前に見たことのない、新しく開発された部材が取り付けられていました。そのうちの一つが、この工法の「最も問題点である」と思っていたことに対して大きく改良が施された部材でした。といっても画期的な発案といえるようなものでは無い。
むしろ開発期間中も一度は検討されたに違いないと思われるものでした。
関係者の説明では、これからの建物にはこの新しく改良された梁材が使われるとのこと。
「梁だけでなく、柱や間柱にも有効なのではないか?」と質問すると「確かにそのとおりだが、コストの問題もあるし、使えない部分もあるし…」と歯切れの悪い答え。
確かにコストの問題は大きいと思うが、なにかこの新しい部材は、「この工法の独自性を損なうようなもの」にも私には思えていました。開発者もおそらく同じ考えで、当初、採用しなかったのではなかったか。
良くしようと思えば、どこまでも良くできるがコストも膨れあがる。
独自性というか、その会社の考えもあるし、施工性といった事情もある。
建築に限らず、どんな商品開発でも同じだと思うが、「落としどころ」が非常に難しい。
どんな風にうまくバランスをとるか。
考えさせられた一日でした。