屋根 part3 |
鯉のぼりは 「風のながれ」 を視覚化して見せてくれます。
穏やかな毎日の暮らしに添える、目を楽しませてくれるひとつのアクセント。
子供の頃の家は田の字型、中2階の典型的な農村建築でした。
玄関を入ってそのまま進めば、おくどさんのある土間につながる。
土間の上は吹き抜けで、煙に燻された小屋組が真っ黒だった。
黒い空間に差し込む一筋の光束。
屋根の煙出しやぐらから漏れた光が、昇っていく煙を反射させていたのです。
そういえば、ご近所の家もすべてこの煙だしやぐらがあったように思います。
この時代は、どの家でも同じような生活が営まれていたのですね。