Chet Baker Sings (1954)/Chet Baker |
聴いているのはChet Baker Sings(チェット・ベイカー・シングス)
寒くなるとこのアルバムを聴きたくなるのはなぜなのだろう。
すこし甘めのココアを啜りながらソファーに腰を落とす。
いつもとは何か違う感じ、ちょっと音の線が細いような感じがしてプレーヤーを調整する。
調整といったって、レンチやドライバーを使うと元に戻らなくなる(笑)ので、私のする調整は簡単に水平を取るぐらい。でも、これがなかなかうまくいかないんだなあ。
使っているプレーヤーはAR社の ES-1
かなり古いもので、元々がかなりアバウトに出来ている。調整もアバウトなものとなる。
中古オーディオショップで、ほぼ同じ価格で、発売されて間もない定評のあるプレーヤーと並べて置かれていた。
普通の人なら、まあ、評価の高い新しいものを選ぶだろうけど、私はちょっと違っていた。
フォノケーブルはVan Den Hul に変えられていた。
繊細なSME 3009 S2 Improved にチークのシンプルな箱。厚手のゴムマットはいつまでも長く愛着の持てるもの、触れて飽きのこないものに思えた。
「どんな方が使われていました?」
「クラシックを聴かれていた方ですよ。」
音に対する興味は尽きない。
MC240をもう一台買ってモノラル接続で聴こうか、プリアンプを買い足そうかと思ったけど
なかなか踏ん切りがつかない。
フルデジタルアンプで聴く世界はどんなものかとも思うけど、これも気が進まない。
いつまでも長く聴いていたくなるもの、飽きのこないものを見つけることは難しい。
私に用がなくなったとき、息子に「お父さんが使っていたものだけど…」と渡せるものがほしい。
