覚え書き part10 |
例会で、杉(無垢材)の「ヤング率」についてちょっと触れることがありました。
「ヤング率」とは、「弾性係数」あるいは「ヤング係数」とも言いますが、木材に加えられた「曲げの力」と、その時の「縦歪みやたわみ」の程度の関係を表す数値のことです。
数値が大きいほど(曲げ)強度が高いと言えます。
「ヤング率」と曲げ強度には相関関係があるとされ、また、樹種毎にもその相関関係は異なっています。一般的にスギ材は柔らかいが、粘り強い(靭性が高い)性質をもっています。グレーディングマシンによってヤング率が測定された木材は、機械等級区分された木材として構造計算上必要とされる部分に必要な強度の材が配置されますが、計測されない木材は、樹種ごとに定められた「みなし強度」がその材の持つ強度(基準強度)として取り扱われます。
この場合、本当にバラツキが無いのか、すべて基準強度以上なのか ということが問題です。
産地認証からヤング率と含水率を一本一本の製材に表示する品質認証へと進むのは必然ではないかと思うのです。