アゲハチョウと「ガタカ」 |
「あっ、アゲハチョウの幼虫。」
大人になって久しく嗅いだことのない匂いだが、忘れることも無い。
小学生3、4年の担任の先生が随分と蝶好きで、休みの日にも連れられてよく山を歩いた。
大人が持っているような5本繋ぎの補虫網に、腰にはブリキの三角ケース。
種類によって食べられる植物が決まっていて、蝶を捜すには食草としている植物や樹を探すほうが早い。
しばらく蜜柑の葉を返しながら探してみたが、幼虫を見つけることは出来なかった。
この自然界でアゲハチョウの幼虫が最終的に成虫になる確率は極めて低いといわれている。
それでも個体数は確保されていく。
CSで「ガタカ」を見た。
遺伝子工学の発達によって優秀な遺伝子を組み合わせて生まれた「適性者」が支配する近未来。自然出産で生まれた「不適性者」のヴィンセント(イーサン・ホーク)は、宇宙飛行士になる夢をかなえるため「適性者」ジェローム(ジュード・ロウ)の遺伝子適性を利用することで宇宙局「ガタカ」へ入社する。そして宇宙飛行士になる夢を果たす。
ジェロームはヴィンセントに自分の無くした夢を託し、自分が二人いる事でその夢を壊されないよう、自ら焼却炉に入って自分の存在を消す。
一度に100個も卵を産んだりしない人間が複雑なのはわからないでも無いが、やり直せることの出来る社会であって欲しいと思います。