作庭師 part2 |
人の手が入っていないような、でも佇むと程良い緊張感に包まれるような庭にするには、どうすれば良いのだろう。
私の家はもともと農家ということもあって、敷地に対する庭の取り方が独特です。
生垣で囲まれた庭は座敷からのみ眺めるように造られている。それ以外の場所は昔はもみを干したりするような作業場だった。
家を新築した際、この庭の造り方がなんとも古臭い感じがして生垣をすべて取り払ったのですが、そのため、仕立てられた庭木が門から玄関へのアプローチからも見えるようになった。
もともと一方向から見るよう造られたものが、反対からも見えて良い分けがない。
庭の一画で完結していた世界が垣根を取り払われて無防備になった。
「作庭という仕事」は、ほんとに難しいものだと思います。
想像力とか、イマジネーションがこれほど必要な仕事はないでしょう。